昨年度名人位を失陥した森内先生ですが、今年見事奪回することが出来ました。 BBSではこの第62期名人戦を映画「スター・ウォーズ」に重ね合わせて応援エールを送りました。
毎回対局が始まる直前に彼の有名なイントロダクションと銀河共和国連合からのコメンタリーを流し、モードを切り替えました。
遠い昔、遥か彼方の銀河系で・・・
A long time ago in a galaxy far, far away…
新エピソードT 「ヤヴィンの戦い」
はるか昔、遠い銀河でのことである。
将棋界は銀河帝国皇帝ハブラティーンの統治下にあった。 相変わらず強大な魔棋力で帝国を支配するハブラティーンではあったが、在位10年にしてようやく人心が倦みはじめ、統治のたがが緩み始めた。銀河帝国臣民からの収奪に明け暮れる帝国官僚機構への反感が爆発、ルーク・トノゥ・スカイウォーカーをリーダーとする反乱が勃発したのである。
秘密基地を発った反乱軍の宇宙艦隊は、強力な銀河帝国軍に対して2度にわたり勝利を収め、リュウオウィーン、オーショウィーンの両星系を奪取した。これらの戦いを経て、反乱軍スパイは帝国軍の究極兵器開発計画を察知するに至った。それはデス・スターと呼ばれ、惑星破壊級の大容量レーザー砲を持った巨大宇宙ステーションである。デス・スターはヤヴィン星の衛星軌道に建設され、銀河中央部にある超重要星系マスター系への通路を扼することになる。これが開発されると、反乱軍にとってマスター系への進出は夢のまた夢となるであろう。
帝国軍の意図を知ったルークは、銀河系に安定と平和を取り戻すべく、自己のフォースを高めつつ、反乱軍の一層の強化、有力将領の養成に励み、デス・スター破壊作戦を準備するのであった。
反乱軍にフォースのご加護はあるか。帝国軍総参謀ダース・ベイダーの反攻はいかに。デス・スターの周辺にはスター級、インペリアル級のデストロイヤーが集結し、未曾有の戦力となっている。まさに全銀河が注視しているといっても過言ではない。
(戦いの記録)
戦いは十分な陣形を取った反乱軍の先制攻撃により開始された。帝国軍は虚を突かれたが、デススター外壁を前面に押し出して戦局膠着を図ろうとした。撤兵もやむなしかと反乱軍陣営内でも噂され始めた頃、突如、ルークは再出撃を指令。デススターの排熱ダクトに取り付いた反乱軍機動部隊は見事に核弾頭投下に成功、デススターは破壊され、反乱軍が幸先のよい1勝を上げた。
新エピソードU 「ホス星の戦い」
デススターを破壊した反乱軍は「銀河共和国」を名乗り、初代大統領(「殿」)に指導者ルーク・トノゥ・スカイウォーカーを選出した。この状況に
不快感を示したハブラティーン皇帝は、反乱軍を撃砕する準備を進めるのであった。
帝国軍は艦隊再編を急ぎ、日をおかずして四個艦隊の動員に成功した。皇帝はこの大戦力と自らの魔棋力をもって、かつての銀河統一を再現する固い決意の下、反乱軍の拠点攻撃を命じた。 ベイダー帝国軍総参謀は銀河系のあらゆるセクターに対して何千もの探査ドロイドを放つ。そしてついに、その中の1つがホス星系に築かれた共和国軍のエコー基地を発見し、指導者ルークが滞在していることを探知する。この情報は直ちにベイダー艦隊に送信され、彼は全艦隊をホスへ向けるよう指示を出した。
この時点で、ホス星に残留する共和国艦隊は半個艦隊にも満たないため、真っ向からの抗戦は論外である。探査ドロイドの存在に気づいた共和国軍は、殿の指揮のもと素早く撤退準備を進めた。シールドがあるため、衛星軌道上からの攻撃ができない帝国軍はATATを主力とする上陸部隊を地上に送り込んだ。
共和国軍は無事に脱出することができるだろうか、それとも帝国軍はこれを阻止することができるだろうか。殿、レイア、C3POらの安否はいかに(以上、銀河新聞ホス星特派員電)
(戦いの記録)
共和国軍の脱出をさえぎろうとする帝国軍の攻撃が殿親衛隊間近を襲った。共和国軍危うし! 敵のワープ砲がエコー基地至近に設置され、殿に向けて照準を定めた。その時、殿はエリア74にわずかなほころびを発見。戦闘機による襲撃をかける。敵ワープ砲が発射されても共和国親衛隊が一度はこれを跳ね返すことができるのみならず、そのエネルギーにより敵包囲艦隊を葬り去ることすらできるのだ。敵艦隊司令官はなすすべもなく宇宙の藻屑と消えた。
新エピソードV 「タトゥイーン星の戦い」
ホス星において、帝国軍の逆襲をエリア74からの一点突破により辛くも免れたルーク・トノゥ・スカイウォーカーを指導者とする共和国幹部達はその後も帝国軍と激しい戦闘を各所で繰り広げる。 しかし、その最中、共和国再建に当初から力を尽くしてきたハン・ソロ船長が、帝国軍の陽動作戦にかかり捕虜となってしまった。ソロ船長はハイパー・カーボナイト処理をされた上で、殿の故郷であるタトゥイーン星に本拠をもつジャバ・ザ・ハットのもとに10万クレジットの賞金と引き換えに送還されたのである。 ジャバ・ザ・ハットは銀河暗黒街の帝王的な存在であり、所詮、共和国と同じ空気を吸うことはありえない。殿は盟友のソロ船長救出のために、愛機ドラゴニアン・キング号を駆ってタトゥイーン星に上陸、ジャバ・ザ・ハット打倒計画をめぐらせるのであった。 西大砂丘海の最南西に位置するジャバの宮殿は、彼自身の部下のみならず、このことを予期した帝国軍ガードによる厳重な監視が行われている。
果たして殿はソロ船長を無事に奪回することができるであろうか。はたまた帝国軍はこの貴重な人質を手元に留め置き、今後の反乱軍掃討作戦を有利に進めることができるだろうか。
今、銀河系が静かにゆれている
「特別長編:暗い嵐の夜」(この戦いに出征したコマンドの手記が残っているのでご紹介する)
新エピソードV 「タトゥイーン星の戦い・続編」
ボコロー宮におけるソロ船長奪回作戦に失敗した共和国軍はその後も帝国軍ガードの隙をうかがい続けた。これに警戒心を募らせた帝国軍はソロ船長、チューバッカをより守備の容易なコウヨウ宮に移すことを決定。共和国軍に先んじて周辺の地形を精査した上で、幾重にもわなを張り巡らせるのであった。 ルーク・トノゥ・スカイウォーカー率いる共和国秘密コマンド部隊はこの動向を察知、密かにコウヨウ宮周辺に潜入した。
果たして共和国コマンドは無事にソロ船長を取り返すことが出来るだろうか。 もしこの一戦に敗退するようであれば、帝国軍総反撃の呼び水にもなりかねない。ルーク・トノゥ・スカイウォーカーの思考回路が超高速で動き始める・・・
今、銀河が大きく揺れようとしている
(戦いの記録)
共和国軍がコウヨウ宮の外壁を突破し、主力コマンドの侵入に成功したものの、ソロ船長が囚われている一室周辺の警備は意外に手厚く、宮殿外への撤退を一時は余儀なくされた。逆に帝国軍は共和国軍本営めがけてスクランブルをかける。両軍入り乱れての激戦となったが、近衛を前線に投入したためコウヨウ宮本営の守備が薄くなった帝国軍に対し共和国は最後の攻撃をかけ、見事にソロ船長奪回に成功した。
新エピソードW 「エンドアの戦い」
ソロ船長、チューバッカの奪還に成功し、共和国軍は喜びに湧いている。だが、密かに新たな脅威が迫りつつあった。
3度までも苦杯を舐め、その威信が大きく揺らいだハブラティーン皇帝は、帝国の全力を上げてこれ以上の反乱軍の攻勢を阻止する決意を示した。銀河交通の要衝中の要衝ともいえるエンドア星衛星軌道上に宇宙移動戦闘ステーション「新デススター」を着工していたのである。
新デススターは直径160キロメートル、操縦要員485,560名、砲手 152,276名、基幹乗組員
127,850±15名、乗員定員:1,295,950名(兵員)、127,570名(ストームトルーパー)、75,860名(宇宙船点検要員)、334,432名(支援宇宙船操縦要員および乗員)
、積載重量:1,000,000,000トン以上という全くの破格の建造物であるだけではない。 スーパーレーザー
1基、ターボレーザー砲塔 15,000基、ヘヴィ・ターボレーザー砲塔 15,000基、レーザー・キャノン
7,500基、イオン・キャノン 5,000基、トラクター・ビーム発射装置 768基を搭載した究極の兵器である。
初代デススターが排熱ダクト経由で核融合炉を直撃されて崩れた反省から、新デススターは微細ダクトを何百万単位で設置した。欠点を分散させ、有効な攻撃を一撃では追わないための方策である。さらにスーパーレーザー砲も照準時間短縮、連続発射可能、放射エネルギー量並びに対象面積の極大化が行われている。 すなわち、外部から完成した新デススターを破壊できるとすれば、同等以上の宇宙要塞をぶつけるしかないのだが、もとより、安定した徴税ベースをいまだ持たない共和国軍にはその資金力はない。
ルーク・トノゥ・スカイウォーカーはこの状況を憂慮し、完成前に要塞内部に侵入し、これを内部から破壊するしかないと結論した。彼は、直ちに全艦隊をエンドア星外周に集結させた後、慎重に新デススターのスーパーレーザー砲の射程外に布陣した。エンドア星周辺で両軍艦隊が入り乱れる乱戦を引き起こし、スーパーレーザー砲を抑え込んだ上で、その隙にコマンドを新デススター内部に送り込み、皇帝を討ち取る作戦である。もとより帝国軍は新デススター周辺にインペリアル級、スター級のデストロイヤー群を配置しており、艦隊戦に勝利することすら容易ではない。
果たしてルークの作戦は成功するだろうか。新デススターの戦闘力は?
今、銀河の叫びが聞こえる
(戦いの記録)
戦いは帝国軍の先制攻撃で火蓋が切られた。殿は自陣への敵主砲ルートを敢えて開くという大胆な防御法でこれをかわしていく。新デススター背後に回った共和国艦隊との連携で新デススターに対し正面攻撃をかけたが、最後の詰めで攻撃進路を誤ってしまう。その隙に帝国軍艦隊が共和国本営防御網を突破、無念の撤退に至った。
新エピソードW 「エンドアの戦い・続編」
第1次エンドア戦において共和国軍を辛くも撃退した帝国軍。皇帝ハブラティーンは並行してアサヒーン奪回を果たし、オウイーン星系外周にも軍を送るなど活発な活動を再開しつつあった。
「やはり新デススターを破壊し、皇帝を討ち取らない限りは、共和国の礎は固まらない」 この認識を新たにしたルーク・トノゥ・スカイウォーカーは、宇宙艦隊の再編を急いだ。
旗艦「ドラコニアン・キング」、戦艦「レパブリカ」「エル・ギャラクティコ」「グランド・ルーク」「マグニフィセンス」「マキハ」、無数の巡洋艦からなる艦隊が新デススターのスーパーレーザー砲射程外のエンドア星周辺宙域を埋め尽くしている。第2次攻撃においては共和国軍先制攻撃の重要性が、幹部将領に十分理解されている。皇帝のわなを突破して、新秩序を銀河系に打ち立てられるだろうか。
今こそが銀河の運命の秋(とき)
(戦いの記録)
前回以上に要塞の装甲を充実させた新デススターに対し、共和国艦隊は正面から立ち向かっていく。要塞背後からの攻撃でエリア34に空隙を見出した共和国コマンドが一点突破に成功。エリア31の核融合炉爆破とともに新デススターは破壊され、銀河新体制が確立されるに至ったのである。
(Special thanks to PI-YODA, the great Jedi Master)